伝統的な左官工法のひとつ
床面に施す平坦なコンクリートのことをコンクリート敷きと言います。
コンクリート敷きには表面がツルツルの仕上りのほかに、いくつか仕上げの方法があり、今回は「洗い出し仕上げ」を紹介します。
「洗い出し仕上げ」とは名前のとおり、洗い出して仕上げる昔からよく使われている工法です。
あらかじめセメントモルタルに砂利や玉石などを入れて床に塗り、固まる前に表面を洗ってその石の頭を出します。
黒い玉砂利が表面に見えている仕上がりは、懐かしい和の雰囲気を感じますね。
混ぜ込む石により色んなテイストを表現でき、現代風のモダンな仕上がりにもできます。
意匠性に優れている洗い出し仕上げですが、機能面においても雨の日など滑りにくいなどのメリットもあり、外構の階段にも適します。
洗い出し仕上げは、特に職人の技術と経験が重要なカギとなります。
特に洗い出すタイミングが難しく、セメントが完全に固まる前に行う必要があります。
早いと石がしっかりと入らず、遅いと石の表面がうまく出せません。
しかし気温や湿度によってこのタイミングは変化し、状況に応じて適切に判断して施工しなければならないのです。
適切なタイミングをみて、水を使ってスポンジやブラシなどで表面をムラなく洗い出して完全に硬化させれば完成です。